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好きな作家っていうのは人それぞれいると思う。
自分も両手では足りないくらいいるし、それは日々増えていくもんですよ。
でも一番好きなのはだれか? って聞かれるとなかなか決められないもんですよね。
まぁ、時期によって変わってくるかもしれないけど、今現在最も好きなのは
「井上夢人」。間違いない。
ストーリーテラーとはこの人のことを言うんでしょう。
岡島二人の片割れとして有名ですけど、僕はソロになってからのほうが好きです。
ミステリの枠を広げるような、一風変わった設定の作品が多いですけど、その
ありえないような話でも、すごくリアリティーがあるんですよ。
けっこう分厚い作品が多いですけど、そんなの気にならないくらいサクサク読めるし、
文章もうまいと思う。読んでいて心地いい。
ということで、入院中に読んだ本の感想、ラストを飾るのはこちらの作品。
- 作者: 井上夢人
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2004/02/13
- メディア: 文庫
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入院もそのくらいになると、体調は回復してるからきつくない。とにかく暇になるんです
よね。でも、この作品があったおかげで乗り切れました。もうず〜っと読んでましたよ。
タイトルのとおり、ある男性の中に誰かが入り込んでくるんです。頭の中から声が聞こえて
くる感じですか。男性は自分が狂ったと思い、病院にいったりと最初はその存在を認め
ようとはしません。この頭の中の声との会話、だんだん打ち解けていくくだりがまず、読み
どころです。あとは、ある宗教団体の存在。宗教団体というと、オウム真理教を思い浮かべ
ますけど、この作品が書かれたのはオウムがサリンをまく前、まだ世間にその存在が
広まっていない時期でした。
この作品はあんまりあらすじとか見ないで読んだほうがいいので、ぐだぐだ書かないです
けど、そのとんでもない設定を見事に論理的にまとめあげ、そして最後に現れるどんでん
返しと最高にすばらしいかった。おすすめです。
で、今日「オルファクトグラム(上)(下)」講談社文庫 井上夢人
を購入してきました。上下巻でボリュームのある作品ですけど評価も高いし読むのが
楽しみ。たぶんあっという間に読んでしまうはず。
先月の日記で書いた「マーチ博士の4人の息子」ですけど、実は紛失してまして。
それが昨日ふとベッドの下を見ると、あったw
話ちょっと忘れた^^;
先にオルファクトグラム読んでしまうかも…。