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- 作者: 石持浅海
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 2004/11/30
- メディア: 単行本
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奇抜な状況設定を作り出すことに、長けているという印象の石持浅海。
今回の作品も、誰もが生まれたときは女性で、優秀な女性のみ男性化するという
SFチックな設定。よって、男性の数が相対的に少ない為、女性はレイプをしてでも
男性と交わろうとする。だから、女性がレイプされることは、考えられない。
そんな状況で、女性がレイプ未遂で殺されたという事件が発生することに。
少しインパクトに欠ける印象をうけましたけど、学園物で、ストーリ的に◎なので、
グイグイ読ませます。
ちょっと乾くるみの「Jの神話」を思い出した。雰囲気はそんな感じでしたよ。
最後の謎解きで、探偵役が推理するけど、おおっと思う伏線回収はなかったかも。
ただ、この世界観だからこそ、通用するロジックが冴え渡っています。そこは、よかった。
優秀な女性が男性化、ということを繰り返し述べつつ、生物としては優秀だけど、
人間として優秀かはまた別、としっかりフォローしてますw