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一般病棟に移った後は、朝7時に起きて、9時30分に寝るという生活でした。
最初は、体もきつかったんで、TVを見て、寝て過ごしてました。
胃の炎症があったので食事に制限があったんですよ、粥っぽいやつ。
だから、退院がちょっと長引いてしまって。それ以外は、吐き気もなく元気になってました。
寝て過ごすのもかなり退屈を覚えるようになり、下の売店に繰り出したわけです。
そこの本コーナーに、西村京太郎と赤川次郎に挟まれてひっそりとあったのが、
「火の粉」雫井脩介でした。
- 作者: 雫井脩介
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2004/08/01
- メディア: 文庫
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元裁判官、梶間勲の隣家に二年前に自身が無罪判決を出した竹内が越してきた。
竹内のその献身的な優しさや、笑顔に勲の家族は心を許していく。
しかし、徐々に梶間家の周辺で不可解な事件が次々に起こりだした。
これはかなり面白かったです。買ったその日に、一気読みしてしまいました。
梶間家の面々の心理描写がうまい。無罪を勝ち取ったとはいえ、どこか胡散臭い竹内に対する
反応とか。
司法制度とか冤罪なんかをメインに扱ってはいるけど、読みどころはそこではない。
竹内はいったいどういう人間なのか? というのがページをめくらせる。
貴志祐介の「黒い家」を思い出させるような、人間の本質的怖さを感じました。
この作家初めて読んだけど、かなりいいです。「犯人に告ぐ」とかも評判よさげですし、
これから読むのが楽しみです。
そして、入院中に読んだ本はこれ以外に、
1、人形はこたつで推理する(我孫子武丸)
2、クリムゾンの迷宮(貴志祐介)
3、ダレカガナカニイル・・・(井上夢人)
の3冊でした。感想は明日以降に。